清水組 情報発信ブログ

中国石材工場の状況

1/9~12まで3泊4日で訪中し、当社取引先工場の状況と今後の見通しを確認してまいりました。一部の墓石工場を除き1/14(土曜)より旧正月の休暇に入ります。概ね2週間程度の予定ですが、今年は始まりが少し遅れるみたいです。工員が帰省先から順調に戻ってくるかどうかは予想がつきません。すでに各工場では休み明けの工員の給料の値上げを各工員に通達済みで、早期の現場復帰を促すよう努力をしています。給料の値上げは概ね15~20%のようです。この工賃の値上げ以外にも原石、運賃等流通経費、港経費、梱包費用等の値上げがすでに実行されているか、今後実行される見通しです。これにより単価の上昇も継続して行われるようです。新しい単価が各社より提示されていますが新しい相場、あるいは枠組みが形成されるまでにはしばらく時間がかかる模様です。

もう一つ大きな問題があります。経営環境の変化により石材の需給バランスが今までと違う形になって来ている点に注目しなければなりません。すなわち、製品供給の観点から見ますと買い手市場から売り手市場へと変わりつつあることです。わかりやすく申し上げれば、今までは買い手側が工場を選別する傾向が強かったのが、一部の優良工場ではすでに工場側による買い手側の選別が始まっているという点です。工員の減少⇒生産量の減少⇒お客の選別 といった図式でしょうか。簡単に申しますと生産量の減少により儲けさせていただけないお客様からの注文は受けたくないということです。これは日本のバイヤーに限らず厦門の貿易会社にも適応されています。日本人、中国人に限らず支払いの悪い会社、クレームの多い会社等の注文は受け付けてもらえなくなります。支払い能力に問題がある会社は前金での支払いを要求されています。

我々、日本人バイヤーにとってこの状況は見過ごすことはできません。それぞれの会社の今までの実績、経営姿勢が今後の石材供給に大きな影響を及ぼすことになるのは明白です。

当社ではフェアートレードの精神の元、中国工場と真摯に向き合って共存してまいりました。今後も今までと何ら変わることなく各工場との取引を継続してまいります。今回の訪中では各工場を訪問するとともに、各工場の社長、工場長と一緒に昼食をとり今後の見通しについて意見交換をしてまいりました。当社の発注は最優先でこなすとのことであります。

現在のような環境変化の中、当社の製品は適正な品質、適正な納期、適正な価格を保ってお客様のもとへお届けできるものと確信することが出来ました。今後も各工場あるいは各お客様と良い関係を継続すべく努力を続けて参るつもりです。

代表取締役    清水 剛介

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