清水組 情報発信ブログ

厦門ストーンフェア見学

3/6から開催の厦門ストーンフェアを見学しました。

今回で12回目の開催です。毎年規模が拡大しています。今や欧州の石材展示会を抜き、世界一の規模に成長しました。中国人は世界で一番世界一が大好きな民族だと思いますが、この展示会に勝る展示会はこの先出てこないでしょう。中国の石材業者の皆様、世界一おめでとうございます。

展示の内容も世界一に違わず、いろいろな民族によるいろいろな展示がそろっています。

ここ数年の傾向としては、やはり建築用石材市場に向けての展示が多いように見受けられます。1回目~5回目は主に日本の墓石市場に向けての展示が多かったと記憶しています。それから徐々に欧米向けの墓石、環境材の展示が増えてきました。このところの数回は建築材一辺倒です。原石の展示も多様化しています。私が感じるに、この変化は石材流通、消費の変化を端的に表しています。すなわち、中国が石材製品の生産地という側面から消費地に変貌をとげたのです。各国の原石サプライヤー達は中国国内の石材消費に目を向け、原石を彼らに売ろうと血眼になっています。

この変化こそが、展示内容の変化の核心なのです。各国の展示物、あるいは中国工場の展示品の中から日本向けの展示が消えたのは残念ながら当然の結果と言わざるを得ません。注意するべきは、今後この変化が我々日本墓石市場にどういった変化をもたらすのかという点です。ここ数年、墓石製造工場での従業員不足が深刻化しています。中国の少子化問題、労働人口の減少が主な原因と言われています。しかし、今回の展示会を見て考察すると果たしてそれだけが根本的な問題なのかと気が付くことができます。経営者は低きに流れる傾向があります。日本も中国も欧米も同じです。隣の芝生はだれの目から見ても青く見えるのです。日本向け墓石加工工場の社長が建築石材に色気を出すのは当然ですし、そこで働く職人がより条件の良い建築石材工場に流れていくのは明らかです。

この様な市場、流通の変化は我々に今後何を要求するのかをよく考えなければなりません。田舎石屋の社長である私も避けて通ることはできないのです。

代表取締役   清水 剛介

 

 

 

 

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